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この間の25万の爆呑みのカード引き落としが済んでいない(全額自分の分ではないが)
最低来月10日までは、絶対にキャバクラなどには行ってはいけない。
行っちゃダメだ、
行っちゃダメだ、
行っちゃダメだ、
シンジ君のように念じながらも、立ち飲み屋で独り酒後、雰囲気を味わうだけ、と思いながら上野は仲町通りを歩いてしまう。
実際、最近は、引き寄せられる店もないので、 結構ホントにこの「歩くだけ」が通用して、後ろ髪を引かれながらもスッと帰れることも多いのだが、この日は良くなかった。
馴染みの店のスタッフが暇を持て余して、客引きとして路上に立っていたのだが、彼が「Mちゃん復活していますよ!」と口にしたのだ。
Mちゃん。
かれこれ4年ほど前。まだキャバクラ熱の熱いときに散々引っ張られた巨乳指名嬢だ。
カワイイ顔で巨乳を揺らして密着する、その分かりやすい接客術にやられた。
クリティカルに打ちのめされた。
そして、切られた。
店を辞めた途端、バッサリ切られた。
小鳥さんのチュンチュンキスすらもしてもらえずに、アッサリ切られた。
ほろ苦い想い出といって笑い飛ばすには、少々財布にダメージが大き過ぎたが、 オレはその腹ただしさの陰に今も残る愛情を天秤にかけた末、
まあ、顔だけ見て行こう。変貌した姿を見て幻滅でもすれば、むしろさっぱり忘れられて良いじゃないか。
お金も1セットで帰れば、そんなには痛手ではないはずだ。
そう思って、うかつにも足を店に向けてしまった。
それにしてもだ。
なぜ、いまさら?
水揚げさせられたんじゃなかったのか?
子供作った上に男に捨てられでもしたのか??
そんな不安と期待が入り交じった感情で、Mと顔を合わせる。
すると、Mは、
わ〜、てっちゃ〜ん。嬉しい〜!会いたかった!
と、ほんのささいな困惑や、かつて大勢いたであろう客たちの一人として記憶を遡るような間(ま)すらなく、満面の笑顔で寄ってきた。
その笑顔には一切の屈託がない。
プロだ。
オレは思った。
この子は、ゴルゴ並みに感情をコントロールする術を身につけている。
しかし、その仮面の裏の感情などその笑顔の前では完全にどうでもよくなった。
か、かわいい。。
ウソくさいくらいにメイキングされた垂れ目がイケて過ぎる。。
隠さずに書くと、オレは、勃起した。
顔を見ただけで勃起したのだ。
どんなに邪険にされても、どうしたって惚れてしまうタイプがあることを思い知った。
ダメだと分かっていてもDV男にも延々ついていく女の気持ちを思わず理解してしまった瞬間である。
そして、Mは、かつての冷酷な“縁切り”を忘れたかのように、“今”を語り出した。
計算か天然なのか。
ほとんど以前指名していたときの、過去の話しなどには触れない。
その先にあるのは、何の連絡もなく携帯もメールも変えてスッパリ“切った”という事実だけなのだから、そこに会話を持っていかないようにしているのだろう。
ただ、このあたりも今2晩経って冷静に書いているだけで、その場ではあくまで自然に会話の流れを持っていく。
殺し屋か?
「ノーカントリー」の殺し屋・アントンシガーばりの冷酷な男殺しの完遂能力を備えている。
恐ろしい。。。
×××
結局。
完全に心を殺られたオレは、「絶対に1セットで帰る」という誓いも虚しく、見事に2回延長。
店の終了まで3セット、熱くなる股間を抱えながら呑み続けてしまったのである。
嗚呼。
来月の支払いで腹を切るしかないのか。。。