2007-10-15
奇跡の口笛。
先日。
仕事を家にも持ち帰りながら、地元のドトールで一息を入れたときのことだ。
1日1杯が日課のロイヤルミルクティーをすすりながら、
ああ、今日も朝まで原稿仕事か。
次の日も昼には打ち合わせで版元行かないと。
なのに、こんなに仕事しても、自分の懐には全然入ってこねえ。
どんなに頑張っても誰も褒めてくれるものなんていないし。
親からは、顔を合わすたびに、嫁はまだか、跡継ぎはまだか、とつつかれるし。
嫁どころか、メシの誘いにも乗ってくれる女の子すら見当たらないし。
以前惚れかけてた女の子に未練がましくメールしてみたら、返事すらねえし。。
そんな鬱々したことを思いながら、店内を見渡せばカップルだらけ。
真隣にいる推定平均知能指数75のカップルは、こんな店で、今にも挿入しそうなくらいの距離感で身体をくっつけあって、いちゃいちゃしている。
なんだか分からないくらいに、とにかく皆幸せそうだ。
しかし、そういった姿を見ても、もはや怒ったり嫉妬したりという気力はもう沸き起こってこない。
ただただ、虚しくイヤになってしまうなぁ。
と思いながら、机に頬づえをして、ため息を吐いたときのことだ。
店内にピーっという音が響き渡った。
口笛の音だ。
俺は驚いた。
なんと、その音は俺の口から発されたものだったからだ。
実は俺は口笛を吹けない。吹いたこともない。
昔、友達と練習しあったことがあったが俺だけ吹けるようにならず、ちょっとした劣等感すら抱いていた。
そんな俺の口元から口笛らしき音が出て来たのだ。
俺は試しにもう一度、息を吐いた。
すると、またも、ピーっという音が店内に響き渡った。
俺は思った。
奇跡だ!
奇跡が起こったのだ!!
頬杖をついて息を吹いたことなど人生何万回もあったが、今この瞬間。
何億分の一かの確率で、俺が手を頬に当てた角度、口元を幾らか手のひらで圧迫した面積、そしてため息の空気抵抗。
それらが絶妙にマッチして、32年間一度も吹けたことのない俺の口から口笛の音を響き渡らせたのだ。
俺は、嬉しくなって、その姿勢を維持したまま、さらに息を吹き続けた。
何度息を吐いても、ピーっという音が店内に木霊する。
隣のバカップルが何事かと思って俺をガン見した。
しかし、俺はそんなことなどおかまいなしに、誇らしげに生涯初の口笛の音を楽しんだ。
人間、生きていれば奇跡は起こる。
希望は絶対に捨ててはダメだ。
そう。
店内を巻き込んだ奇跡の音が俺にそう教えてくれたのだ。
VIVA!人生!
ピーっ!!!
















コメント
日記を読んで日々感謝の気持を忘れてる
自分に気がつきました。
小さないいこと見逃さない!
そうゆう精神ですね。
私も明日から小さないいこと探ししてみまーす♪
決して!!口笛が小っちゃいって
言ってるんではないですよ!!
コメント欄で何ですが
キャバクラにいた時もありますです。
ありがとうございました。
2007/10/15 12:53:22 | はるか
すばらしい文ですね!私もちょっとだけ元気が出ました。
生きてれば今後死ぬまでいいことが一個もない確率はさすがに二分の一以下ではあろうと信じる次第ですw
2007/10/15 22:50:34 | トレントト
>>はるかさん
そうです。命がけで生きていれば、恋人が出来たり、仕事が好転したりはしませんが、たまに口笛が吹けたりするくらいには小さな幸せが待っているのです。
やったネ!
>>トレントトさん
僕の読みでは死ぬまでに3つくらいは良いことがあります。
僕は2つ使ってしまったので、たぶんあと1つだけ良いことがあると思ってます。
トレントトさんも頑張って下さい。
2007/10/17 1:46:38 | キャバクラ独眼鉄
今度は、歯笛に挑戦して見て下さい!
2007/10/17 20:28:13 | チー
口笛吹いて~♪
空き地へ行ったぁ~♪
知らない子はもう居ない~♪
って唄が流れる教育番組を小学校の時に見なかったか?
2007/10/18 12:49:14 | Jigen
>>チーさん
頑張ります!
>>JIGENさん
うーん、見てないですが、最近はチンチンが凄く起ちます。蝋燭の最後の炎でしょうか。
2007/10/18 17:22:17 | キャバクラ独眼鉄