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ほぼ人間として完璧な俺には、唯一ともいえる弱点がある。
それが、アヌスの脆弱さである。
硬くて最高に気持ち良い上に絶倫のおチンチンの持ち主である俺は、1時間あれば3連射も可能だ。抜かずの2連荘もイッツオーライなのだが(ただし、そのチャンスを生かす機会はない)どうしてもアヌスだけは苦手なのだ。
自分のアヌスに指を入れられるのもイヤなら、相手のアヌスに触ったり、指を入れたり、インサートしたりすることは、どうしてもイヤなのだ。
俺は思った。
この最大の弱点を克服しない限り、俺の人生は未来永劫暗く、寂しいものになる。
しかし、まともな女(♀)では風俗嬢を合わせても、この弱点を試させてくれる子はなかなかいない。
そこでオカマだ。
オカマなら、俺の唯一にして、最大の弱点を克服するチャンスをくれるかもしれない。だって、入れるところはそこしかないもん。
そんな無垢な想いを抱えたまま迎えたバンコク初日。
空港到着は、夜の8時30分頃だったが、そこからピックアップしたタクシーがホテルまで迷ったり、チェックインに手間取ったりしていたら、夜の街に出かけたのは11時過ぎになってしまった。
ピークの時間を若干過ぎたが、相変わらずの賑わいを見せるナナプラザ。人類史上最強の歓楽スポット。
女の子たちが声を掛けてくるが、そんなものには目もくれず、奥にあるオカマゴーゴーへ向かった。
店のボーイ(ゲイ)に「この子いるかい?」と写メを見せると、「ほら、あそこ」と指を差す。
(注※ここでの会話はほぼカタコトの英語で成立しています。意訳アリ)
ステージで踊っている超カワイイオカマちゃんの名前はジェニーちゃん。ニックネーム。(※写真は前回日記参照)
彼女を手招きして、席に呼び、まずは聞いた。
俺「Do you remember me?」
ジャニー「Yes! you,you couldn’t fuck me. I remember you!」
×××
そう。
思い起こせば半年前。
あまりの可愛さにサオ付きといえど、思わず連れ出したはいいが、「俺のダルフール問題」とも言うべきアヌス問題を克服できずに、エッチをせずにチップを渡して帰らせてしまったのだ。
しかし、半年前のこんな些細な(?)出来事で存在を覚えられてしまっているとは、なんというか男として恥ずかしい。。
しかし、この言葉に、俺は、「couldn’tじゃない!出来なかったんじゃなくて、しなかったんだ!」と伝えようとしたが、英作文が出来ずに、ただ愛想笑いを浮かべただけだった。
それから、軽くスキンシップという名のセクハラをしながら、近況を聞く。
すると、ジェニーが、「胸、大きくしたのよ」
と言って、胸をつかみ上げてすり寄せてきた。
「woohps!」
俺はアメリカンな感じで驚きの叫びを上げた。
そうだ。この間は、まだ豊胸前。顔以外は完全に♂だったのだ。
それが、半年見ない間に、上半身は確実に女性のものと化している。しかも、見た限りFカップはある。
ジェニーは、「アナタのホテル行く。ペイバー(連れ出し)オーケー?」と聞いてきたが、まあ初日だし、ここ1軒目だし、飛行機で疲れて眠いし、ってことで、
「明日もいる?明日来るから、一緒にクラブにでも遊びに行こう」
と約束して、この店を出る。
結局、この日はひたすら呑みたい気分だったので、ウダウダと店を回った末、さらに朝方近くまで路上に出ている屋台で、生きていることを後悔しながらビールをすする。
2日目。
昼頃目覚めると、どこかへ観光する気もなく、ダラダラと路地裏のバービアで不良白人に混じってビールを飲みつつ、街行く人々をただ眺めて過ごす。
一旦ホテルまで帰り、夕寝して、夜にムクッと起きて、また夜の街へ。
約束を守るべく、ジェニーに会いに行くが、なんとジェニーがいない。
どうやら、他の客に連れ出されたようだ。
まあ、いいか。
ということで店に入ると、ジェニーほどではないが、魅力的なオカマちゃんたちが次々と寄ってくるので、ウラーっ!とばかりに全員呼び寄せて、ドリンクおごって乱痴気騒ぎ。
1杯300円ほどのドリンクを全員に数杯飲ませたところで、銀座や六本木のキャバクラに行ったと思えば、たかが知れている。
俺はオカマに囲まれながら、現実世界の苦悩の裏返しのようにテキーラをガンガン呑み倒し、ベロベロになりながら、
「KILL ME! FUCKING KILL ME!!!!」
と店中に響き渡る声で叫んでいた。
俺の叫びは、何のポジティブな意味も持たないが、
店内にいる他のファラン(白人)客に、お行儀の良いばかりの日本人の中にも、こんな気狂いがいるんだと悟らせるには充分な効果があったことだけは確かだ。
あまりの俺の荒れように、隣のオカマが、本気か冗談か聞いてきた。
「Do you wanna die?」
俺は、彼女に耳打ちするように答えた。
「No. I wanna alive…」
(無駄に続く)